コロナ禍も一旦の落ち着きを見せ、比較的キャンペーンの波が静かだった航空各社ですが、ここにきてニッペリANAが上級会員資格の獲得に必要なプレミアムポイント(以下PP)、ボーナスキャンペーンを発表しました。従来の獲得PP〇倍キャンペーンと異なり、国内線1区間毎に一律1,000PPの付与と、施策としてはとてもわかりやすい内容になっています。
How it Works?
シンプルすぎてあまりコメントはないのですが、対象運賃での国内線搭乗1区間毎に1,000PPの加算です。対象フライトが近距離便だろうと、長距離便だろうと、一律1,000PP。
WoW、これはとてもシンプルじゃないか、ジェームズ。
なお対象運賃はマイル積算率75%以上の国内線運賃(*)、と従前どおり。期間は2022年4月25日(月)から2022年7月31日(日)までの約3か月、一般旅客の移動も多いゴールデンウィークもカバーされているのは嬉しい配慮だと思います。
※つまりツアー料金などは対象外ですので、気を付けてくださいね。
How to Leverage?
さて、では本施策の活用にはどのような戦略が有効でしょうか?シンプルに2つのアプローチを考えて、評価してみました。
なお、今回付与されるキャンペーンPPは飛行距離に依存しないため、乗継割引の利用が基本戦略になると思われます。
なお、以下のシミュレーションでの獲得マイルはノンステータス、1マイル1.5円換算を前提に算出しています。
長距離戦略(乗継)
今回のボーナスPPとフライトPPを同時に取りに行く基本戦略として皆さん思いつくのはHND-OKA(那覇)-離島のバリュートランジットだと思います。で、おそらくその直感は間違っていません(笑)。最安値かは不明ですが、5月の平日のHND-ISGを見てみましょう。
- 獲得PP: 4,246
- 獲得マイル: 923
- PP単価: 3.62
- PP単価(マイル勘案):3.29
日程的な制限がないのであれば、ワンショットで大きくとれ、パフォーマンスにも優れる(ITM/NGO/HND⇒)OKA⇒離島への乗り継ぎが有効にワークしそうです。
短距離戦略(乗継)
フライトでもPP加算されるなら、長距離のほうが効率いいに決まってんやん、なんでわざわざ短距離なんて意味ないやん?このブロガーアホやんわらわら、という声も聞こえてきそうですが、生憎世の中そんなに暇人ばかりではありません。
日帰りで、サクッと、低コストでPPを縦積みしたい、という向きには短距離乗継も合理的な戦略だと思います。(実際パフォーマンス的にも大きな影響はありません。)
- 獲得PP: 3,005
- 獲得マイル: 302
- PP単価: 3.55
- PP単価(マイル勘案):3.40
日帰りベースで動きたい、長距離フライトは疲れる、という向きには、OSA/NGO⇒HND⇒北陸という選択肢も遜色なく有効なようです。
Conclusion
従来のX倍キャンペーンと異なり、短距離便にも一律1,000PPが付与されるため、長距離でフライトPPも併せて取りに行くスタンス、短距離高頻度で1,000PPを積み上げていくスタンスの双方に配慮したバランスの取れた施策なのではと思います。
察するに、出張の減っている東阪ビジネスユーザーへの配慮が主たる目的だ思いますが、たしかに高単価のビジネス客の取り込みには有効に機能しそうな気がします。
先手のANAがかなり強力な初手を放ってきたため、後手となったJALがどのような応手を見せるかも今後注目です。